セシウム除去の仕組み
吸着凝集沈殿処理の概要
独自のセシウム除去技術の強み
コストパフォーマンス
フェロシアン化鉄(=青色顔料の紺青)は日本国内で生産されており、入手しやすく安価というメリットがあります。他のセシウム吸着剤として知られるフェロシアン化ニッケルは16~20倍程度高価となり、フェロシアン化コバルトにおいてはそれ以上の価格になっています。今後の除染活動にあたり、安価で大量に入手可能であることは非常に大きなアドバンテージになります。
短時間での除去が可能
数万トンという大量の高濃度汚染水の早期除染という課題においては、除染処理時間をより短時間で行うことが重要なファクターになります。本システムでは汚染水を投入後30分でセシウムを99.8%除去することが可能です。(濃度により時間は異なりますが、1時間あたり最大で20~30tの処理が可能です。ゼオライトの濾過塔による吸着濾過方式では長時間の処理時間が必要と考えられます。
処理廃棄物量が少ない
除染後の廃棄物は放射線を発しています(放射性セシウムの半減期は30年間)ので、法律に基づき放射性廃棄物として管理されなければなりません。本システムは沈澱・凝集によるセシウム回収技術を採用していますので、除染後の処理廃棄物が少ないこともメリットのひとつです。ゼオライトを吸着濾過に使用する場合は大量の放射性廃棄物を発生させることになります。
安全性
本システムで使用する高性能凝集剤の特徴は、処理後のセシウムを含んだ沈澱物を硬化させその状態を保持するところにあります。元の水に溶けだすことはありません。フェロシアン化鉄及び高性能凝集剤いずれも毒性はなく、除染作業者は安全に作業することができます。前述のフェロシアン化ニッケルは毒性が懸念されています。
セシウム除去技術のご紹介